2020年6月29日午前11時11分 父が息を引き取った。

私が小学生の時に母と離婚して、男手一つで私と妹を育ててくれた。

私は17歳で家を飛び出し彼女と同棲を始めた。

妹は高校を卒業すると母のスナックでバイトを始め、母と暮らすようになった。

育て上げた子供たちが皆成人前に去っていく。

子供を5人も持った今の自分には父の寂しさが良く解る。

父はとにかく冗談ばかり言う人間だった。

息を引き取る数時間前まで看護師さんをからかって冗談を言っていた。

熊本の済々黌高校を卒業して、日本大学の法学部に入り、弁護士を目指していた父は頭がいいのか冗談のレベルが高く、そう来るか!

と思うことが度々あった。

父の最後の冗談は数時間前に、身体の酸素が足りないと、看護師さんが病室に来て、酸素を測る器具を中指から小指に付け替えてテープを巻いたときに、その小指を看護師さんに差し出して、(あなたが噛んだ小指が痛い~)と言って笑った。

これは昔流行った歌の歌詞だ。

若い看護師さんは意味が解らず苦笑いしていた。

父は体調が悪いと言って車で病院に行こうとしたが、きつくて歩けないと言って、タクシーで行った。

検査入院となったのが、6月19日で、悪性リンパ腫が全身に転移していて手の施しようがない。と説明を受けたのが23日だったと思う。

そして29日には息を引き取った。

亡くなる数時間前まで冗談を言って笑ってた父

私もこんな風に最後を迎えたいと思った。

8月16日に49日と納骨が終わり、やっと落ち着いた。

父はPSBという水質浄化のバクテリアを別府海洋研究所という会社で共同開発した。

そして、電球型のPSBを世に送り出し、熱帯魚マニアの間でブームを巻き起こした。

これは水槽に入れておくと、少しずつ透明になっていき、完全に透明になったら買い替えの合図という商品だ。

下の緑の蓋を少し緩めて水槽に入れると、バクテリアが少しずつ滲み出て、中身が最終的に水と入れ替わるわけだ。

既に権利を売却しているので今は関係ないが、なんだか似たような商品を手掛けてるな~と思う。

これからも父と別府海洋研究所の意思を受け継いで精進していこうと決心する今日この頃。

これからまたサイトを更新していきます(^^♪